最近の推し作家

こんにちは!6月も後半に差し掛かりまして、梅雨の真っただ中。紫陽花は見ごろを迎えていますが、最高気温は連日30℃近くを記録し、日中は汗が噴き出るほどの蒸し暑さです。朝晩だけは涼しい風が吹き流れ、幾分か過ごしやすく感じられます。今年はエルニーニョ現象の発生で、日本では冷夏になるとの予想がなされていますが、この調子ではあまり期待はできそうにありませんね。さて、今回のコラムは3年の平塚が、不格好な文章ではありますが綴らせていただきます。

いきなりですが、みなさんは暇な時間をどのようにして過ごすでしょうか。NetflixやPrime Videoなどで映画やアニメを見て時間を潰すという方は多いのではないでしょうか。私もそのうちの一人です。少し前までは欧米のアクションばかりでしたが、近ごろは邦画のサスペンスを好んで見ています。そんな私ですが、最近とある映画作品に出会ったことをきっかけに、その原作者が書いた本を進んで読むようになりました。そのとある作品というのが『真夏の方程式』。原作者は「東野圭吾」です。

東野圭吾は、数多くの書籍を執筆しており、直木賞などの受賞歴もある有名な作家ですので、みなさんも彼の書籍や、それを基にした映画を一度は目にしたことがあるかと思います。上記にあげた「真夏の方程式」や「容疑者Xの献身」、「マスカレード・ホテル」といった作品はその代表格といえるのではないでしょうか。私もすでにこの3作品は読破していますが、どれも一気読みしてしまうほどの魅力が詰まった作品でした。特に「容疑者Xの献身」は東野圭吾の最高傑作といわれているだけあって、読み応え抜群で読み終えたときの満足感がとても高かったです。

そんなわけで東野圭吾作品にハマっている私は、彼の作品の魅力を僅かでもいいのでみなさんにも知っていただきたいのです。まず、東野圭吾作品の最大の魅力、それはミステリー小説が、ただのミステリー小説ではないということです。というのも、彼の書くミステリーは伏線回収が素晴らしいといった単純な推理小説としての評価が高いだけではなく、本当に“泣ける”作品が多いのです。この点がほかの作家とは一線を画している点であり、私が東野圭吾作品を愛読するひとつの大きな理由です。家族の愛情であったり、悲しき純愛であったり、涙する形は作品によって異なりこそしますが、私が読んだ小説では、涙を流さずに読み終えられた作品のほうが少なかったように思えます。それほどまでに、東野圭吾は人の心に訴えかけるような、切なく感動するストーリーを描くのが上手なのです。

特に「手紙」という作品は、感情移入のオンパレードで後半は涙が止まらなくなるほど感動できる作品ですので、最近泣けていないな、という方には是非読んでもらいたい私のイチオシの一冊です。そのときは、大きめのハンカチを片手に、一人でひっそりと読むことを強くお勧めします。

 

 

東野圭吾作品は、シリーズとしての完成度が高いという点も魅力のひとつです。彼の作品には、数作がひとつのシリーズとして構成されているものがあり、代表的なものだと「マスカレードシリーズ」、「ガリレオシリーズ」、「加賀シリーズ」があります。マスカレードシリーズは木村拓哉が主演で映画化されていたり、ガリレオシリーズは福山雅治が主演でドラマ化や映画化がされていますね。この2つのシリーズも非常に面白いのですが、やはりおすすめしたいのが「加賀シリーズ」です。このシリーズは加賀恭一郎という一人の刑事を主人公として描かれており、現在では10作品がリリースされています。作品をまたいだ伏線や、断片的なつながりが随所にみられるため、何度でも読み返したくなるシリーズです。どうしたらこんなストーリーや表現を思いつくのかと、どの作品も読むたびに感服させられます。

ここまで私の推し作家である東野圭吾の魅力をつらつらと書き連ねてきたわけですが、多少なりとも気になっていただけたでしょうか。まだまだ語り足りませんが、終わりがみえなくなりそうですので、このあたりでやめておきましょう。書店には「希望の糸」という東野圭吾の最新作が並べられています(安心してください、ちゃんと泣けます)。ぜひ、手に取って東野ワールドをご自身で体験してみてください。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。次回のコラムもお楽しみに。

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