芸術、とは?

日光の力強さが日に日に増し、夏の気配を感じ出す時期になりました。私は日焼けと熱中症におびえながら生活をしていますが皆様いかがお過ごしでしょうか?今回コラムを担当いたしますのは中川ゼミ6期生の森遥香です。拙い文章かもしれませんがどうぞ最後までお付き合いください。

現在中川ゼミではインゼミ活動が本格始動し、6月2日に行われる2.3.4年生合同の中間報告に向けテーマを模索している最中です。”面白いテーマ”というものを考えるのはなかなか難しく、研究者の方々には頭が上がりません。これから今以上に忙しくなりそうですが12月の大会に向け適度に息抜きをしながら活動していけたら、と思っています。

さて、先ほど息抜きという言葉を出しましたが皆さんはどんな方法で息抜きをしていますか?私の息抜き方法の一つとして『舞台鑑賞』があります。大体月に1‐2回程度鑑賞しているのですが、舞台なんて見ないという方の方が多いかもしれませんね。今回は私が実際に訪れて心を奪われてしまった素敵な劇場【まつもと市民芸術館】について紹介します。これは作品を紹介する流れでは!?と思ったかもしれませんが戯曲(演劇の台本のことを指します)を短いコラムの中で紹介するというのは少し難しいものがありまして、、、(笑)今回は劇場について紹介しますね。

では本題に入りましょう。【まつもと市民芸術館】、どの県にあると思いますか?『まつもと』と聞いて思い浮かぶのは、あの一県しかないですね。そうです、長野県です。松本駅から徒歩15分、国宝松本城から20分程度のところにあります。若干遠い感じもしますが、街の雰囲気も非常に落ち着いており、お散歩には最適な立地です。また、建設は平成16年と比較的新しい劇場となっています。

この劇場、一体何が魅力なのかというとそのビジュアルにあります。外装、内装ともに非常に美しいのです。

まずは内装です。劇場に入るとまず目に飛び込んでくるのは大きな階段です。ここを上り客席に入りますが、段数がかなり多いので客席にたどり着くまでが長く舞台へのワクワクを増加させてくれます。階段の隅には、芸術家が作成した美術品の数々が置かれています。一般的な劇場ではただ階段が設置してあるだけのことが多いですが、美術品が置いてあることで階段を上がるという単純な行為をも楽しめるような工夫がなされています。

次に私が特にお気に入りなポイントである外装です。以下の写真を見てもらうとわかりやすいかと思いますが、建物の外側には石の形をした小窓のようなものがたくさんついています。まだ外が明るいうちに見ると何の変哲もない外観ですが、辺りが暗くなってからがこの劇場の魅せどころ。先ほどのたくさんの小窓から劇場の暖かみのあるオレンジ色の照明があふれ出します。程よい間隔で配置された小窓のおかげでまるで夏の夜空を見上げているような気持ちになります。

私がこの劇場を訪れた際は雪のせいで地面が濡れていましたが、その地面に照明が反射して劇場の輝きがより一層増して見えました。劇場を出るときに天気が悪いとどんなに良い作品に出逢えたとしても気分が下がってしまうことがありますが、その天気の悪さをも吹き飛ばす輝きを見て思わず気分が上がってしまいました。そのためこの劇場は天気が悪い時にこそおすすめしたいです。

私は以前までただ作品の内容や演者といった上演される中身にしか興味がありませんでしたが、この劇場に出逢ってから劇場の美しさというのも舞台を彩る要素に含まれるのだと感じるようになりました。劇場についた瞬間から、劇場を出たあとまでワクワクさせられるような劇場として唯一無二だと思いますので、ぜひ一度は訪れてみてほしいです。

最後に今回は1つしか紹介できませんでしたが、日本には歴史ある劇場からモダンな劇場までたくさん存在します。愛知県にも素敵な劇場が多く存在しますので、ぜひ劇場というものに注目してみてはいかかでしょうか?劇場目当てに地方に旅行するというのも非常にワクワクしますよ。これを見て少しでも劇場に訪れてみたい、舞台を見てみたいという人が増えれば良いなと思いつつ締めさせて頂きます。最後までお読みいただきありがとうございました。

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森遥香
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