中間報告第2回目(ゼミ第16回目・特別開催) その①

蒸し暑い季節となりましたが、いかがお過ごしですか。熱中症にならないように気を付けましょう。期末試験明けの8/5(木)に、中川ゼミではMRGPおよび卒論の中間報告が行われました。普段のゼミでは2・3年生と4年生は別々におこなわれますが、今回は2~4年生の合同ゼミでした。その内容を前半、中間、後半に分けて紹介していきます。

まず、前半の中から3つの研究内容を紹介します。

~エシカル消費~「態度と行動の乖離」解釈レベル理論的アプローチ 松岡班

MRGPのグループ発表です。皆さんはフェアトレード商品を意識して購入したことはありますか。興味関心があっても、行動に表れていないことが少なくないのではないでしょうか。その理由の1つとしてフェアトレード商品は普通の商品と比較して高価であることが多く、態度と行動に乖離が生じていることが挙げられます。そこで松岡班はエシカル消費の意思決定において、態度と行動の乖離が生じている原因と説明を試みることを目的として掲げました。エシカル消費とは環境や人権に対して十分配慮された商品やサービスを選択・購入することです。心理的距離を操作し、購買意欲と解釈レベルを一時的に活性化させた状態で心理的距離が近い提示解釈レベルと心理的距離が遠い高次解釈レベルの2通りのシチュエーションで知覚行動統制と誘惑物の評価を分析します。

自分へのお土産と送りたいお土産は異なるかーご当地ロゴと中身の表現― 秋山華穂

卒論の発表です。お土産のパッケージには産地と中身に違いがあり、どのタイプのお土産パッケージデザインが観光客の興味・関心に影響を与えるのかについて研究しています。ブランド力のない菓子土産のパッケージにおける「ご当地ロゴ」や「中身の表現方法」の違いによって製品評価に影響を与えることができるのかを明らかにすることで消費者のお土産選択を促進させることを目的として掲げました。また、贈与対象の違いやお土産パッケージデザインの関係性についても検討します。

ステレオタイプの生じる製品に対して男女ともに買ってもらうためには 西河原班

MRGPのグループ発表です。近年ターゲットマーケティングが主流であり、市場を細分化し、その中で対象を限定しマーケティングを行っていますが、男女など分けなくていいはずの商品・サービスも無理やり分けてしまっている行き過ぎたターゲットマーケティングになっているという問題が生じている可能性があります。これは男女のステレオタイプの形成につながり、更にターゲティングしなければいけないという負の連鎖を引き起こします。そこで西河原班は男女についてのステレオタイプがある商品について、ステレオタイプが減少したとき購買意欲が上がるのか、また媒介の種類によって結果が変わるのかを研究の目的として掲げました。男性も女性でも使用できることを目的としたユニセックス表記は、社会的判断理論における態度受容域に当てはまるための判断基準になるため、先行研究として態度と社会的判断の関係を説明することができる社会的判断理論が取り上げられました。

 (投稿者:野々村)

中川ゼミのtwitterアカウントはこちら