衝動買いの消費者心理(ゼミ第6回目)

皆さんいかがお過ごしでしょうか。気温もどんどん上がってきて、冷房が必要になる機会も増えてきているように思います。

第6回のゼミが5月28日に行われました。今週のゼミでは、先週の課題である有名人と一般人のCMの信憑性についての発表、山田一成・池内裕美(2018)「消費者心理学」の第4章のパワーポイントでの発表が行われました。

信憑性についての課題は、どういう商品でどんな有名人が適切か、また、どういう商品が有名でない人のほうが適切かについて、それぞれ商品の広告を挙げて考察する、というものでした。有名人に適しているものは、他企業との競争が激しいもの、使用者の年齢を特定しない幅広い使用者の商品、洗濯用洗剤は清潔感のある俳優が適している、などといったものが挙げられました。

有名人にCMのイメージが定着してしまうと、ほかのCMに出ているところを見ると違和感を感じてしまうという意見は、共感できるところが多く、適している有名人でもイメージが定着しすぎているとそのCM以外での起用は難しくなってくるのではないかと思いました。

後半では、山田一成・池内裕美(2018)「消費者心理学」の第4章について、渡辺、柴口、小西、鈴木が発表しました。発表の内容は、衝動買いとはどのような行為をさすのか類似概念について整理しながら説明しました。

自己制御資源モデルの観点から衝動買いの要因を探っていくバウマイスターの実験について↓

制御資源の枯渇と衝動購買の関連性の実験について↓

結果として、思考の抑制によって資源が枯渇したグループは、そうでないグループと比べて多くのお金を使い、品数も多く購入することが分かった。また、結果には衝動購買傾向が関連しており、もともと衝動購買しやすい人が、制御資源が枯渇するような状況に置かれた場合、最も支払金額と購入個数が増えることが見いだされた。

空腹と衝動購買の実験について↓

結果は、お腹がすいていると答えた人ほどより多くのクリップを持ち帰ることが示された。おなかのすき具合と支払額、購入点数との間には関連性があることが認められた。

買い物依存症と衝動買いの違いについて↓

衝動買いは、買ったことによりストレスが発散されたり、喜びや楽しさといったプラスの感情が起きるもので、買い物依存症の場合は、買う行為が目的になっていて、罪悪感や後悔などの負の感情が起こってしまうものである。論文の翻訳の発表では、Mattila & Wirtz (2008) について掘り下げたものを発表しました。衝動買いの大きな要因には店員の親しみやすさや混雑感が影響しているのではないかという研究で、混雑感の解消によって衝動買いを増やすことができるのではという視点から個人の意見の発表がありました。

最後に来週までの課題の発表がありました。海外ジャーナルの論文を読むことは、これから必要になってくることなので試行錯誤しながら頑張っていきましょう!!

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