認知的要因とマーケティング(ゼミ第6回)

こんにちは。最近の朝夕の寒暖差で体調を崩されてないでしょうか。もうすぐ梅雨の時期になりますが、体調には気を付けて過ごしましょう。

さて、513日に第6回の中川ゼミが行われました。ゼミ前半は、「感覚マーケティング」(A.クリシュナ/)における第5章「味覚」・第6章「触覚」の課題発表と「Excelで今すぐ始める心理統計」の第6章「1要因分散分析」についての学習が行われました。

 5章「味覚」の課題発表では「飲食店が競合店との差別化をするための、複合感覚型の視点を三つ以上利用したマーケティングの例」についての各班の発表が行われました。例の一つにはアイスを販売するコールドストーンクリーマリーが挙げられ、華やかな見た目・店員が歌う歌・ザクザクなど様々な触感の3点を利用している事が分かりました。何気なく利用している身の回りの飲食店でも、これらのような複合感覚を利用したマーケティングが行われていることに改めて気づかされました。第6章「触覚」の課題発表では、「道具的接触に関した自身の購買経験の例」ということで、靴が多くの班で取り上げられていました。靴は履いてみないとサイズ感や、歩きやすさなどが分からないため、実際にお店に行って手に取り製品評価を行ったうえで購入する人が多いと思います。他にも例はありましたが、よく身に着けるものや自分の肌に触れるものが多かったです。

 

「Excelで今すぐ始める心理統計」の第6章では、独立変数に3つ以上の条件があり、特に分析対象となる3つ以上で構成される1つの変数の影響を検討する場合に使用される「1要因分散分析」について、実際にHADを使用しながら学習しました。条件が増えた場合でも、1要因分散分析を行うことによって、どの条件の影響が大きいのかを分析することが出来ます。今回の内容は実験の分析を行う際にとても重要であり、今後学習する内容とも関連しているので、自主学習していきたいと思います。

ゼミの後半では、「美しさと魅力の心理」(三浦佳世・河原純一郎/編著)の第Ⅰ部「美しさと魅力」をめぐる基礎理論の1~9の内容発表が行われました。今回からこの教科書の内容発表に移りました。今回は認知的要因として、情報処理の流暢さを高める方法についてや、よく耳にする単語に対して人々が抱くイメージについてなど、実際に私たちが日常で経験する事象を用いて学びました。中には、「面接で有利になるには」-順序効果-として、親近効果や対比効果、同化効果について学習する内容がありました。親近効果とは、系列位置効果の一つで、最後に提示される情報が強く印象に残りやすい現象のことを言います。コンテストなどで、最後の出場者が高く評価されるのはこの効果の影響と言えるでしょう。また、対比効果とは、直前の評価が現在の評価に影響を与える現象であり、同化効果とは対比効果の逆で、現在の評価が直前の評価に近づくように変化する現象のことを言います。これらの現象は、就職活動の面接などに関連していて、身近に感じることが出来る現象なのでとても興味深かったです。

ゼミの回数を積むごとに、私たちが日常生活で無意識にとっている消費行動の要因が明らかになっていき、毎回新たな発見があります。次回からも、「美しさと魅力の心理」の内容発表を進めて理解を深めていき、学んだ内容をどのようにしてマーケティングに生かしていくかを皆で議論していきます。また、それぞれインゼミのグループ活動も本格的に始まってきたので日頃の学習を生かして、積極的に活動に取り組んでいきたいと思います!

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