食べ物をインスタ映えさせるには?(ゼミ第17回)

皆さんこんにちは。最近は朝晩が冷え、長袖の服を着ている人も増えてきました。季節の変わり目なので体調に気を付けて過ごしましょう。さて、今回の中川ゼミでは、MRGPの内容ではなく、前期の内容に戻り「美しさと魅力の心理」(三浦佳世・河合純一郎/編著)第Ⅱ部 38・41・43・44・45の教科書レビューと、「Excelで今すぐ始める心理統計」第11章(因子分析)について学習しました。今年度の教科書レビューは今回が最後です。インゼミの研究や来年の専門ゼミでも生かせるように、内容の復習を徐々に始めていこうと思います。では、今回のゼミの内容に移ります。

まず、「美しさと魅力の心理」Ⅱ-38「書体のデザイン」では、私たちが日常生活で目にしている文字の書体やフォントの種類や与える効果について発表されました。近年、増加しているユニバーサルデザイン(視機能が低下している障害者や高齢者を想定して作られたもの)では、縦線と横線の太さが同じでインパクトがあるゴシック体が使用されています。確かに駅の案内表示を見てみると、どの文字も縦線と横線の太めで統一されており、とても見やすくなっています。これは、駅は不特定多数の人が利用するため誰が見ても、見やすく分かりやすいデザインになっているのだと分かります。

Ⅱ-41「視線から見えてくる食品パッケージのデザイン」では、食品パッケージのデザインが消費者の購買行動に与える影響について発表されました。特に、成分表示によって商品の安全性向上に役立てる方法について言及されました。発表では、例としてスナック菓子「じゃがりこ」のパッケージが挙げられました。「じゃがりこ」のパッケージでは、目に入りやすい蓋の部分や、ダジャレなど消費者がつい見てしまう部分に成分表示がなされており、消費者の視線を引き付ける工夫がなされていることが分かりました。私も例として、糖質オフの商品などの健康食品のパッケージでは、成分表示の近くにあえて「全部食べても糖質〇g以下」など、健康を連想させる表示をすることで、健康意識の高い消費者の購買を促す工夫がなされている商品を思い浮かべました。

Ⅱ-44「食べ物がインスタ映えするメカニズム」では、視覚を通して食べ物の魅力をより伝えるには、どのようにすればよいのかを学ぶことが出来ました。特に食品の色は、私たちが食品の魅力を認識する際に重要な判断材料となっています。その色の中でも、リンゴは赤い、バナナは黄色いというように、既知の物体に紐づけられた色として記憶に保持される典型色は、人間の食品の認識において特に大きな影響を及ぼします。発表では、典型色を生かした例として「スターバックス」の季節限定商品の広告が挙げられました。クリスマスシーズンは赤色、秋にはサツマイモと紐づけられる黄色を多用することで、商品に付加価値をつけることに成功しています。確かに、イベントや季節の旬のものに紐づけられた色を使用する広告を見ると、味を連想しやすかったり、より雰囲気を感じることが出来て購買意欲が湧くと思います。また、色以外にも食品の魅力を左右する要因として、物体表面の明るさから判断する鮮度や、その食品への馴染みが関係していることが分かりました。食品の馴染みについては昆虫食の例が挙げられましたが、皆さんも、あまり馴染みのない昆虫食には魅力を感じにくいのではないでしょうか。しかし、今後昆虫食への関心がより高まり、見かけたり、食べる機会が増加すれば、魅力を感じる人が増えていくのでしょう。

次に、後半に行われた「Excelで今すぐ始める心理統計」第11章(因子分析)の内容です。まず、因子とは、変数の中で共通して変化する部分のことを指します。因子分析では、この因子が反映する、観測データの背後にある構成概念を探ります。特に、どのような因子があるかよくわかっていない場合には「どのような概念で構成されているか」を明らかにするために、探索的因子分析を行います。実際に、この探索的因子分析は、インゼミで使用するアンケートを作成する際に、どのような質問項目が適しているかを分析することが出来るため、今後の活動で重要な内容です。しっかりと復習して、インゼミの活動で生かしていきたいと思います。

全体のゼミ終了後は、インゼミの活動として先生と面談をするグループもありました。MRGPの中間発表を終え、本番に向けての準備に移っています。どの班も、他大学の発表を聞いて何か得るものがあったと思います。名城大学中川ゼミとして、どの班も良い研究発表が出来るように、グループ内はもちろん、ゼミ全体でも意見を出し合って、協力して活動を進めていきたいと思ます!

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