おいしい・まずいの決め手って何?(ゼミ第13回)

皆さんこんにちは。本日から7月に入り、2021年も半年が過ぎましたが皆さまはどうお過ごしでしょうか。今年の目標などを達成できるように、2021年後半も気を引き締めて頑張っていきましょう。

さて、今回の中川ゼミでは、前半は今週の課題発表が行われ、後半は「美しさと魅力の心理」(三浦佳世・河合純一郎/編著)第Ⅱ部25-32の教科書レビューと、「Excelで今すぐ始める心理統計」第10章(段階的重回帰分析)について学習しました。

今週の課題の一つ目は、「漫画のキャラが描かれた商品を挙げ、キャラの魅力は何か紹介する」という内容でした。名探偵コナンやドラゴンボールなどのキャラクターが描かれた身近な商品が例に挙げられ、それぞれの魅力について発表されました。二つ目は、「ジェネレーションギャップを感じる言葉の例(自分➝他者、他者➝自分)を挙げる」という内容で、最近若者の間で使われる「草」「エモい」「あせあせ」や昔に使われていた「アベック」「マブダチ」などが例に挙げられました。中でも興味深かったのが、「やばい」という言葉についてです。「やばい」は、昔は何か悪いことが起きるという意味で使われていましたが、現代では何かテンションが上がるようなことに対して使用されることが多く、世代によって意味の捉え方にギャップがあります。このように、言葉の意味にもジェネレーションギャップがあるということが分かり、印象に残りました。また、昔に流行った言葉はテレビCMなどから影響されていることが多く、現代で流行る言葉はSNSから影響を受けているということも、この課題発表によって分かりました。

次に、後半に行われた「美しさと魅力の心理」の教科書レビューについて抜粋して紹介します。まず、Ⅱ-25「おいしい・まずいの決め手って何?」では、食べ物をおいしい・まずいと感じるのは個々人の状態や経験によって左右され、個人的な感情ととらえることが出来ると分かりました。皆さんも、ある特定の食べ物に対して何か嫌な思い出があるため、まずいと感じるものがあるのではないでしょうか。また、特定の食品を食べ続けるとおいしさが低下しそれ以上食べれなくなるが、異なる食品に対してはおいしさを感じるという「感性満腹感」があります。これはよくある、「食後のデザートは別腹」という考え方と結びついています。実際に私も、何かの食べ放題に行くと当分はその食べ物を食べたくない、違うものを食べたいと思うことがあるため、とてもイメージがしやすかったです。

次にⅡ-31「景観美に『らしさ』は必要ない!?」では、人々に好まれる街並みをつくるためには、好まれる色を選べばよく、建物の用途を考慮する必要性は薄いということが分かりました。例として、景観条例のある京都では普通は緑・赤がトレードマークのセブンイレブンも、街に馴染むように茶色が使用されていることが挙げられました。また、人は対象となる建物に相応しいデザインを求めているのではなく、単にデザインの特徴が好みか同化を判断しているだけだということも分かりました。海外でも、都市部と郊外では景観の雰囲気は全く違うがそれぞれに美しさがある、というように建物の特徴を街の用途に変更しなくても美しい景観は創り出せるのだと知ることが出来ました。中川先生からは、海外の風景に電柱や看板がたくさんある日本の街並みをはめ込んだ画像が紹介され、日本の景観の情報量の多さや、景観への影響が大きいということが分かりました。マーケティングに重要な広告が行き過ぎてしまうと、美しい景観を大きく壊してしまう可能性もあるなと考えました。

次に、「Excelで今すぐはじめる心理統計」の内容に移ります。今回は、相乗効果を分析することが出来る階層的重回帰分析と、変数間の因果関係を仮定したモデルを検証する際によく使用される媒介分析について学びました。実際に皆でHADを操作しながら学習し、内容を身につけました。今回の内容は、今後インゼミの活動にも生かせる重要な範囲です。なので、復習をしてしっかりと定着させたいと思います。

それぞれのインゼミグループでも活動が進んでいます。次回からは、研究内容の論文レビューに移ります。各グループがどのような論文をもとに研究を進めるのかとても楽しみです。

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