~はじまりのうた~ (ゼミ第2回)

おはようございます。こんにちは。こんばんは。今年のHP担当の先陣を切らせていただきます、永瀬 樹(ながせ たつき)です!たつるじゃないです!1年間よろしくお願いします!

さて、4月14日に第2回中川ゼミでは、教科書①消費者心理学(山田一生・池内裕美/編著)の1章と教科書②心理統計(小宮あすか・布井雅人/著)の第1〜3章のレビューが行われました。

教科書①消費者心理学の1章「どこがお気に入り?消費者の感覚と知覚」では、五感を使ったマーケティングの研究が多く取り上げられていました。みなさんレビューがお上手でした!今回は特に興味深かったレビューを2つ紹介させていただきます。


1つ目、「スーパーマーケットにおけるBGM実験」です。スローテンポの音楽、アップテンポの音楽、音楽なしの3条件で比較され、移動ペースが変化し、売上金額も変わったという実験がとても興味深かったです。それも消費者が3条件すべてにおいて認知度が低く、無意識的に行動していることに面白さを感じました。音楽による誘導は日常生活にも溢れていて、蛍の光を聞くと営業時間終了と結びつくように私たちは学習されています。音楽には購買行動を変化させるような力があるかもしれません。何気ない日常にアンテナを張りながら生活すると面白いことが見つかりそうですね!
2つ目、「触覚体験が無関係な事象に無意識的に影響を与えるかどうかの検証」という触覚に関する実験です。結果としては、「重さ」の感覚は深刻さや重要性の概念、人間関係的な重たいという概念に結びついた。「粗さ」の感覚は困難さや過酷さ、厳しいという概念と結びついた。「硬さ」の感覚は強固や頑固、「柔らかさ」の感覚は「柔軟さ」の概念と結びついた。という報告がされました。特に興味を持った実験が、硬い木の椅子に座る人と柔らかいソファに座る人の意思決定の実験です。
たとえば、私事ですが、セカンドストリートでアルバイトをしておりまして、買取査定が終了するとクロージングをかけます。クロージングの際にお客さんに座ってもらう椅子は硬い椅子で長時間座らなくても疲れるくらいの椅子です。そのイスをクッション性のある柔らかい椅子に変えると、もしかしたら買取金額交渉が円滑に行うことができるかもしれませんね(笑)

教科書①のレビューおつかれさまでした! 中川先生からは、

  1. 必ず元論文をダウンロードして参照すること。
  2. 批判的レビューを必ずおこなうこと、レビューの視点としては、
    1. (だれでも思いつく視点)細かく分ける(男女の違い、年齢の違い、関与度の違い、・・・etc)
    2. (なかなか思いつかないが重要な視点)別のより重要な概念を見つける(論文はAという心理変数を取っているが、Bという心理変数が重要なのでは?)
    3. (テクニカルな視点)論文の実験方法(もっとこういう方法で実験した方がよかったのでは?)

・・・などがあることを教えていただきました。

次に教科書②心理統計第1章〜第3章を学習しました!中学、高校数学の復習も交えながら、実際にHADを使って検定の仕方を学びました!

第1章ではなぜ心理学に統計を使うのか?を学びました。心理学研究は観測されたデータを根拠に理論や仮説の確からしさを主張する方法が主流となっています。得られた結果が偶然によるものではなく、意味のある結果と言えるかどうかを検討します。
教科書レビューやMRGPなどの発表では主観性を排除し、客観的な判断をすると説得力の増す主張ができると思います!
第2章では、尺度基準について学習しました。尺度は性質により4種類に分類でき、名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比率尺度があります。心理学研究のアンケート調査でよく使われる「『1:当てはまらない〜5:当てはまる』のどれかに丸をつけてください」という心理尺度は数値間の等間隔性を前提として開発されているため間隔尺度として扱います。今回のレビューは私が行いましたが、不十分でしたのでこの場で補足させていただきました。
第3章では、実際にデータを読み込み、HADを使って度数分布表やヒストグラムを作成しました。心理学研究を行うときは統計的検定が重要になってきます。分析方法によっては結果が変わることもあります。これから基礎を固めて理解できるように復習しておきましょう!

では、今週はこの辺で失礼します👋

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