卒業論文の研究計画書を発表しました

久方ぶりの活動報告となりました。中川ゼミ4年生の鈴木です!さて、本日(4月15日)は4年生にとって、今年度最初のゼミとなりました。今回は2~4年生合同で、卒業論文に向けた研究計画書の発表を中心に報告および議論を行いました。当日就職活動で欠席した学生1名は、前日までに録画した発表の動画を教室内で再生し、コメントするを行うという対応を取りました。

まずはじめに、副ゼミ長である山田君の「昆虫食」に関する研究を発表しました。昆虫食は、牛や豚などの家畜と比較しても、生産における環境負荷(温室効果ガスの発生など)が少ない点や飼料コストや土地コストが安価であることから、近年、牛や豚に代わる”新たな食材”として、注目を集めています。しかし、日本において、昆虫食はゲテモノ料理として扱われている側面があるため、そのマイナスイメージを如何にして払拭するかが課題であると感じました。また、3年生の野々村さんより、「成分表示からアプローチするのはどうか」という意見が挙がりました。例えば、ゴキブリの尻尾は海老の尻尾と同じ成分であるという情報は、多くの人にとってゴキブリ=不潔というマイナスイメージを抱かれる危険性がありますが、インパクトは強いため、食材に対する正しい知識を周知させることに繋がるかも知れません。昆虫食を広く普及させるためには、「昆虫食は意外と栄養豊富」という事実をもっと多くの人に知ってもらう必要があるため、「新奇性食品に対して、嫌悪感を示す消費者に向けた需要策に関する先行研究」を探してみると良いと思います。

次に、石橋君による「愛校心を高める方法」についての研究が発表されました。愛校心を測る指標として、入試形態(推薦・一般)、対象者(既卒生・在学生)、世代別(高校・大学)のように様々な要因が考えられます。予備調査として、グループディスカッションを行ったり、大学からの学生アンケート調査の質問項目を整理するとよいでしょう。

また、ユニット間の関係性の法則について復習しました。この法則は主に①線形の関係、②U字型・逆U字型、③ミディエーディング(媒介)効果、④モデレーティング(調整)効果の4つに大別されます。

①線形の関係では、AがBに直接的な関係で影響を与える場合で、比例の関係が成り立ちます。②U字型・逆U字型の関係にある場合には、「Aがある程度まで高まる分にはBも高まるが、ある水準を超えるとAが高まるとむしろBは低下する」ということになります。③ミディエーディング(媒介)効果では、A→Bの関係に、実は別のCという要因が関係している場合がこれにあたります。④モデレーティング(調整)効果は、A→Bの関係に別のユニットが影響を与える事を指します。ひとつ具体例を挙げると、ある男性が「壁ドン」をした時、された相手の女性の好感度が上がるという関係が成り立つとして、その男性の容姿が女性の好感度に影響を与える場合に該当します。つまり、男性の容姿が優れている場合、女性の好感度が上がるのに対し、その逆では、好感度が低下してしまいます。これは、所謂、※ただし、イケメンに限るというやつです。

本日の報告会を通して、2,3年生が積極的に議論に参加している様子から、中川ゼミの生徒の質が年々、高まっていることを実感しました。特に、2年生の水野君は、4年生全員の発表に対して、研究の発展につながるような核心を突いた的確な意見を述べていたので感心しました。ひとつ、私の研究の例を挙げます。私は「当日廃棄」の商品を「どのような値引き方法」で売るのが適切か、という事ばかりに囚われていましたが、水野君の「定価で売り切る」ための商品POPを作成して販売する(例:「出来立て」、「お買い得」というフレーズを用いて)というのはどうだろうかという助言で、研究の視野を広げて考えることが出来ました。

次回、4年生がゼミに参加するのは、8月5日(木)になります。第2回の研究計画書発表の際には、今日、浮き彫りになった改善点を修正して、さらにブラッシュアップして、望みたいを思います!

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