嗅覚とマーケティング(ゼミ第4回目)

5月に入り雨も多くなってきた中、皆さまいかがお過ごしでしょうか。4月29日に第4回目の中川ゼミが行われました。ゼミ前半では「感覚マーケティング」(A.クリシュナ/著)における第3章「聴覚」の課題発表、第4章「嗅覚」についての発表が行われました。

第3章の課題発表では前回の聴覚における「ブランドネームの音から連想されるもの」についての発表が行われました。私が特に印象に残ったのは3班の半濁音の法則です。例として「ぽたぽた焼」が挙げられ、確かにヒットした商品には「プリッツ」や「じゃがりこ」など、濁音・半濁音があることが多く、また濁音・半濁音がないものと比べるとあった方が、親しみやすく、覚えやすくなると感じました。

第4章嗅覚についての発表では初めに香りの活用は製品を際立たせるシグネチャーであることや嗅覚のメカニズム、知覚の形成に基づいた考え方である「連合学習」について理解を深めることができました。連合学習とはある経験を特定の感情と関連づけるプロセス、いわゆる条件付けのことです。例としてラベンダーの香りのある部屋でマッサージを受けることで、マッサージで知覚されるリラクゼーションの感情とラベンダーの香りが結びつけられ、その結果マッサージを受けていなくても、ラベンダーの香りがするだけでリラクゼーションの感情が呼び起こされるという古典的条件付けなどが挙げられます。また連合学習は文化などによって同じ香りでも印象が変わることが分かりました。

そして香りマーケティングにおいて香りをどのようにマーケティングで活用すべきなのかについても学ぶことができました。スターバックスでは一部店舗において朝食メニューの提供をしていません。その理由は消費者がその店舗で経験できると期待しているコーヒーの香りを朝食メニューの香りでかき消してしまうためだということが判明しています。この例のように、香りと空間の雰囲気が一致していない、いわば適合性がなくなってしまうと利益は簡単に失ってしまうことが分かりました。

後半では「Excelで今すぐはじめる心理統計」の第5章「t検定」についてHADによる演習を実際に行いながら学ぶことができました。t検定をすることで2変数の平均における差の有無を検討することができます。また対応のあるt検定と対応のないt検定の違いやそれぞれの分析方法を理解することができました。これらの内容は今後の研究などで使用するため、自主的に学習していきたいと思います!

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